セルの数を数える関数
セル数を数える関数は数える対象によってCOUNT、COUNTA、COUNTBLANK、COUNTIF、COUNTIFS と多彩です。
実際「どれを使えば良いのか迷う」という方も多いのではないでしょうか。「COUNT関数は数字のセルを数える」これだけは覚えておきましょう。
それ以外はCOUNTAは「空白以外のセル」を数えCOUNTBLANKは「空白のセル」を数える。
COUNTIFは「もし条件に合えばセルを数える」COUNTIFSは「複数の条件に合うセルを数える」と何となく理解して頂けると思います。
COUNT関数で数字のセルを数える
COUNT関数はとても単純な関数です。
基本はセルに =COUNT(範囲) これだけです。
セルの数をカウントするだけなのでセル範囲を指定するか =COUNT(セル,セル,セル,範囲)などでも可です。
上記の場合は生年月日が入力されているセルの数がカウントされ表示されます。
もちろん、指定範囲に数字以外が入っていてもカウントされません。
エクセルでは日付や時間も内部的にはシリアル値という数値なんです。
COUNTA関数とCOUNTBLANK関数
COUNTA関数やCOUNTBLANK関数はCOUNT関数とほぼ同様の記述をしますが、使う場面は当然違ってきます。
大量のデータなどでデータが何件入っているのか、又はデータが入っていないセルが無いかをチェックする時などに使います。
前の表の様な件数であれば一目瞭然ですが、これが数千件、数万件のデータになった時はCOUNTAやCOUNTBLANKでチェックする必要が出てきます。
エクセルのセルに入っているのは基本的に数値、文字列、空白(NULL)、計算式ですが、セルの書式によって見えているものと実際が違う場合があります。
数値に見えるのに文字列だったり、空白にみえるのにスペース文字や計算式が入っている場合があります。
上の表の生年月日は見た目には全て日付(数値)ですが一人だけ実は文字列で日付が入っています。
よくあるパターンですが、そのままでは日付として認識してくれない場合があります。
例えば『何年生まれの人の数』を集計したい時などでは「日付(シリアル値)として入っている」と思って算出すると違う結果になる場合があります。
せっかく提出した資料が間違っていたために『やり直し』なんて事にならない様に見た目に惑わされず必ず有効な方法でチェックしましよう。
COUNTIF関数で条件に合うものを数える
COUNTIF関数はデータを集計する上で欠かせない関数です。
引数は=COUNTIF(検索範囲,検索条件)
どんな場面でとの様に使うのかを解説します。
COUNTIF関数を使う場面は実務の上ではかなり頻繁に発生するのではないでしょうか。
例えば『来店客の男女比』『顧客の年齢層』など一定の集団に振り分けられるデータを分析する様
な場合に多く使われます。
上の表は30件のデータから男女別の人数をカウントしています。
検索範囲はコピーしても変化しない様に絶対参照にしていますが、検索条件はコピーしたら移動する様に相対参照のままにしています。
上の引数の『F3』は”男性”と直接記述しても同じ結果となりますが、コピーをした時には”女性”に書き換える必要があります。
そこで例では性別の項目名を指定することで、コピーしてもそのまま使える様にしています。
次は年齢層をカウントしてみたいと思います。
これは単純な様でちょっとしたテクニック(小技)が必要です。
こんな感じで まず10以上の数を数えます。
全てが10以上ですから30になります。
そこから20以上の数27を引くといった具合です。
次は20以上を数え30以上を引くそれを繰り返します。
よく考えると単純なことなのですが、以外に考えつかないものです。関数で出た答えを関数で出た答えで加算減算も可能なんです。
COUNTIFS関数で複数の条件に合うものを数える
COUNTIF関数の難点は検索条件が1種類しか使えないところです。
その難点を解消してくれるのがCOUNTIFS関数です。
ではどの様に使うのか見てみましょう。
上の表では都道府県別の男女の数をカウントしています。
引数は =COUNTIFS(検索範囲1,検索条件1,・・・)という様に検索範囲と検索条件を連ねて記述する
だけです。
検索範囲を指定する時には注意があります。それは全ての検索範囲を同じ行範囲または同じ列範囲で指定するということです。
これは何度も言いますが範囲指定や条件指定では他のセルにコピーすることを考えて絶対参照と相対参照をうまく使い分けて下さい。
そして実は一つ前の表でカウントした年齢層別の人数もCOUNTIFS関数を使ってカウントすることが出来ます。
検索範囲を全く同じ指定にし検索条件だけ変えると上の表の様に10以上でかつ20未満のセルの数をカウントすることが出来ます。
この時の検索条件は”>=10″の様にダブルクォーテーションで囲む必要があります。
COUNT系関数のまとめ
何を数えるかによって使い分けが必要です。
そしてセル値は見た目と違うことがあります。
COUNTIFS関数の検索範囲は揃えましょう。